
こんにちは。JGAS Aero Partsです。
前回のブログではコッターピンの現品検査をご紹介しました。
しかし、現品検査だけでは領収検査は終わりません。では、ほかに何が必要なのかといいますと、部品自体と一緒に添付されてくる書類の検査をしなければなりません。
領収検査では、部品自体の現品検査と、その部品に付属してくる書類検査を実施し、その両方の検査を通った部品が晴れて航空機に取り付けることができる部品に変身します。
さて今回はそんな領収検査の流れを大まかにみていきましょう。
国内外の航空機メーカーや、部品の製造者から入荷した部品が、航空機を運航する会社に到着すると、まずは検査をする部門・部署に通されます。
ここからが領収検査部門の出番です。
領収検査と言われてもピンとこない方も多いのではないのでしょうか。
以前とあるドラマで少しだけ領収検査をしているシーンが放送されていましたが、航空関連のドラマでもなかなか取り扱ってくれない部署です。なんだか悲しいです・・・。
さて本題に戻りましょう。
領収検査をする部門に通された部品は、開梱する前に梱包姿の外観点検が行われます。
外観検査を通った部品は開梱され、現品検査と書類検査が行われます。
現品検査では、前回のブログでご紹介したように、部品自体に異常がないかなどの検査をします。
書類検査では、現品と照らし合わせ、注文した部品の個数が合っているか、部品番号や部品の製造番号が合っているかなど、部品自体と書類で整合性を確認します。
ここで整合性が取れた部品は領収検査が合格となり、「良品」や「利用可能な部品」と呼ばれ、航空機に取り付けることができる部品となるのです。
ちなみに領収検査で不具合や疑いが生じた部品は、一旦領収検査が保留・不合格となります。
航空機メーカーや部品の製造メーカーへ不具合や疑いの内容を伝え、回答をもらったり、不具合事項を解消してもらうなどして、領収検査が合格となるケースもあります。
これでも解消されなかった場合は領収検査不合格となり廃棄処分されることになります。
一般の方にはあまり知られていない仕事ですが、領収検査部門が日々このような検査を行うことで、空の安全や航空機部品の安全が守られているのです。