
始めまして、今回の部品ブログは、私、Aが担当致します。私はJGAS Aero Partsと整備技術を兼務しています。今後とも宜しくお願いします。
さて、JGASが扱っている航空機の部品にも様々な種類がありますが、今回はアビオニクスについても触れていきたいと思います。デバイス好きの方には興味を持っていただける内容かも知れません。
アビオニクス『AVIONICS』とは、AVIation + electrONICSからくる造語であり、比較的新しいボキャブラリーです。和訳すると『航空電子機器』という訳語が当てられたりなどします。
航空機で用いられる電子機器にはどんなものがあるでしょうか?
用途別に大まかに区別すると通信(Communication)、航法(Navigation)、監視(Surveillance)があります。
これらを合わせてCNSと言い、アビオニクスの分野でも1980年代以降使われ始めた言葉です。
参考情報ですが、航空交通の増大に対応するため、「衛星システムを中核とする航空交通管理(CNS/ATM)」を導入することを目指す世界的な潮流があります。
国際民間航空条約第10附属書(ICAO Annex10)という国際ルールが源になっています。
それではC、N、Sの順番にアビオニクスの具体例を紹介します。
まず「C」通信には、VHF・HFなどの無線機(通話用)があります。これらに加えてビジネス・ジェットには衛星通信を装備するものもあります。
次に「N」航法には、当初はADF・VOR・DMEなどがありましたが、現在はGNSS(全地球的航法衛星システム)も含まれます。
最後に「S」監視ですが、ATCトランスポンダーがあります。現在はGNSSによる測位情報などを航空機より放送するADS(自動従属監視)という装置を装備する航空機もあります。
元来アビオニクスは航空機に通話用の短波無線機を搭載したことに起源を発しています。以上に紹介した機器の例はCNS無線技術を利用したものがメインになっています。
時代を経て他にも自動操縦装置、自蔵航法装置など様々なものが生み出されてきました。
各個に要素技術が発達してきたわけですが、現在は統合アビオニクス(Integrated Avionics)の設計思想から一体型になったものが普及しつつあります。
シーラスSRシリーズの新規製造機体に標準装備となっているアビオニクスはCirrus Perspectiveといいますが、その基になっているGarmin G1000はこの典型例ですね。
今回は以上ですが、今後も随時アビオニクスに関してブログで紹介していきたいと思いますので、よろしくお願いします!