
桜の開花の便りが各地から聞こえるようになってきました。
花見の季節の到来ですね。
さて、3月中旬に、弊社が代理店を務めるTECNAM社製 P2006T型の型式証明を取得するための実地検査が、イタリアのカプアにあるTECNAM社の工場で行われました。
今回は、国土交通省から2名の担当官と、弊社の技術担当者2名が工場へ赴き、約1週間に渡って実施されました。
せっかくなので、その模様をお伝えしたいと思います。
ちょっとその前に・・・航空機の“型式証明”とは一体何でしょうか?
航空整備士を目指されている方にとって、「型式証明と耐空証明の違いは?」という設問は実地試験において“テッパン問題”と言っても過言ではありません。
耐空証明は航空機が”航空の用に供する”為に、1機1機が毎年取得します (防衛省管轄機や連続式耐空証明取得機を除く)。車だと車検と同じと言えますね。
型式証明は1機種の単位(型式ごと)で取得するもので、設計・製造過程及び現状が国の基準に適合することを証明するものなんですね。
型式証明を取得することで、当該機種が日本の新規耐空証明検査を受検する場合は既に設計および製造過程等の検査は終わっている訳ですから、現状検査の一部または全部を省略することができるのです。
TECNAMの工場は、イタリアのナポリ近郊にあるカプアという場所にあります。
イタリアといえば、ピザ、パスタを連想される方も多いと思いますが、ご想像の通りです。JGASで仕事をしていると、世界各地に出張がありますが、その中でもイタリアは食事の美味しさでは人気の出張場所です。昼間はシッカリ仕事をして、夜はその場所の味を楽しむ。出張の醍醐味です。
モッツアレラチーズも丸ごと出てきて、びっくりしますがすごく美味しいです。
巨大なピザ。これまた美味しいですが、毎日食べるとさすがに飽きます・・・
イタリアのレストランで困るのは、メニューがイタリア語であること・・・
店員さんが英語を話せれば、聞けますが、店員さんも英語が喋れず英語メニューも無い時は、まさに第6感を駆使しての注文。何が出てくるかは、来てのお楽しみ状態です。そんな状況でも、さすがイタリア。“ハズレ“は無かったように思います。しかしながら、帰国前日にはラーメンが無性に食べたくなりました。
ちょっと話題が型式証明から脱線してしまったのは、ご愛嬌。
日本語プラカードの確認等、無事にすべての検査を終了することができました。
さて、ここからは日本語飛行規程(型式証明飛行規程)などの審査が国内で行われます。
日本の第1号機は、弊社が運営する「民間航空操縦士訓練学校」で多発訓練機として導入を予定しています。
秋にはその勇姿を日本で見ることができるでしょう。