
みなさま、こんにちは。
春の陽気と桜の開花に、春の訪れを感じる鹿児島から整備・技術担当がお送りします。
中古車が世の中で一般的に取引されている中で、航空機にも中古市場があるのをご存知でしょうか?中古車と同様、製造後何十年と歴史の古い機体から数年の最新の飛行機、小型機から大型機まで幅広いラインナップがあります。
そんな中で、今回JGASに舞い込んだ依頼が、
「マケドニアにある、1991年製のBOEING 737-500を検査をできないか?」
というものでした。
「B737の検査」については、幸いJGASには一等航空整備士が多数在籍しており、B737についても私がライセンサーであることから、大きな戸惑いはありませんでしたが、「マケドニア旧ユーゴスラビア共和国」という国名には正直戸惑いました。
これまで、約 40 ヶ国を旅した私も、まったくノーマークの国でした。
ということで、この度の3週間の「マケドニア出張」を簡単にご紹介したいと思います。
国名からもわかる通りもともとは、ユーゴスラビアという大国でしたが、1991年の内紛により9つの国に分裂しましたが、その中でも、唯一「無血の平和独立」を果たしたそうです。
国旗は「日章旗」に似た、非常にカラフルで、独特のデザインとなっています。
マケドニアは、皆さんがよく知っている国、「ギリシャ」の真上にあります。あまり知られていませんが、ノーベル平和賞を受賞した聖女「マザー・テレサ」が生まれた国でもあります。
食事は、肉を主食にしながらも、野菜、米など日本人の口にも合う料理が多く、苦労はしませんでした。
今回、訪れることはできませんでしたが、有名な観光地としては、マケドニア南西部に「オフリド」という大きな湖を囲う小さな町があり、マケドニアで唯一の世界遺産にもなっています。また、マケドニアの首都スコピエの街中には、謎の銅像、モニュメントが無数にありますが、マケドニア人にとっては、歴史的、政治的背景は全くない、「無意味な物」だそうです。
もし興味を持たれた方は、インターネットで調べてみるのもいいかと思います。
最後に、今回検査を実施した機体については、保存状態、機体の状態が非常に悪く大変でした。今回のような機会がない限り、「一生行くことのない国のひとつに行けた」と前向きに考えると、良い経験となったかな・・・と思います。
1 人の人間が、一生を終えるまで訪れることのできる国は多くはないと思います。原油価格が底値となり、航空券もどんどん値下がりし、LCC が世界中を飛んでいる今、皆様も気の向くままに、どこかにご旅行されてはいかがでしょうか?