
皆さま、こんにちは。鹿児島の整備担当です。
いつも弊社のブログにお付き合いいただきありがとうございます。
最近は暖かくなり、過ごしやすいといった季節になりました。
一時期インフルエンザや風邪が流行ったりしましたが、皆さまは風邪など引いていませんか?私は、手洗いうがいを徹底して予防を行っていました。
ブームと表現するのが正しいのでしょうか、私が現在も続けているのがR-1ヨーグルトを飲んで仕事に励むことです。その成果が出ているのかまだインフルエンザ等にはかかっておりません(笑)もしかしたら、今後かかるかもしれませんが…
風邪などは予防できてもかかるものはかかるということでポジティブに考えないといけませんね。
さて、余談はここまでとして今回は航空機に装備されているイグニッション・スイッチについて説明させていただきます。
イグニッション・スイッチというと点火系統のON,OFFを備えているスイッチのことで、車でいうところのキーシリンダーになります。
車のキーシリンダーには、LOCK, ACC, ON, STARTという表記があり、システムとしては
1. LOCKは、ハンドルロック。
2. ACCは、エンジン停止時のラジオ関係や電気装備品の使用の為。
3. ONは、点火系統に通電しスタータ・モータに通電させエンジンを始動する前の準備。
4. STARTは、スタータを回してエンジンを始動させるという行程になります。
対して小型飛行機のイグニッション・スイッチの場合は、OFF, R, L, BOTH, STARTとなっております。
1. OFFは、左右の磁石発電機(以下、マグネトという)の一次線が接地され、両マグネトは不作動状態。
2. Rは、右マグネトの一次線が接地から分離され、右マグネトは作動状態となる。左マグネトは接地され不作動。
3. Lは、左マグネトの一次線が接地から分離され、左マグネトは作動状態となる。右マグネトは接地され不作動。
4. BOTHは、左右マグネトの接地は分離され、二重点火の正規作動状態。
5. STARTは、インパルス・カップリング・マグネトの場合、この位置でスタータ・モータが回る。
このようなシステムになっていますが、内容は複雑で大事なことを挙げるとすれば、多くの小型飛行機には共通している部分があって、イグニッション・スイッチ及び点火系統に不具合が発生して一次線が切れた場合エンジン停止に至らないよう、一次線を接地させたときに対して点火系統の通電を切ることができる。このことにより、マグネトの一次線が切れた場合でもエンジンに電気は供給されるということになります。
ひとつのアイテムに対しても安全性を第一に考えられていると言えます。
下の写真はキータイプのイグニッション・スイッチを回すためのカギになります。写真の上側は車のキーで下側は小型飛行機のキーです。
大きさを比べてみると小型飛行機のキーの方がよりコンパクトなデザインであることがわかると思います。
今後、キーレスの機体が増えていく中で、カギを無くしてしまうことがなくなっていくと思うと常に時代は進化しているんですね。