
こんにちは、整備担当です。
一般の方々に自己紹介するとき「職業は飛行機の整備士です」と言うと、99%の確立で「J○Lですか?AN○ですか?」と聞かれます。少し悲しいですが、小型飛行機の業界がいかに認知されていないのかを実感します。
いろいろ話を聞かれるのですが、やはりドラマや映画の漠然としたイメージを持たれている方が多いようなので、今回は航空整備士という職業を、資格の面からご説明したいと思います。
まず、大きな区分けとして航空機の整備士資格は「航空整備士」「運航整備士」「航空工場整備士」の3つに分けられます。
紛らわしいですが「航空整備士」と「運航整備士」の違いを、ざっくり分かりやすく言うと・・・
「航空整備士」は飛行機を格納庫に入れて念入りに点検する仕事
「運航整備士」は空港で飛行機の出発前に点検をする仕事
(※ 正確には、航空法でいう作業区分で確認行為のできるレベルが違います)
これらの資格を持った整備士は、皆さんが空港を訪れたときに実際に目にする機会もあるし、テレビでも取り上げられるのでイメージしやすいかと思います。
もう1つの「工場整備士」は、飛行機自体を整備するわけではなく、エンジンや計器などそれぞれの部品のプロフェッショナルで、現場で修理できない部品を専門的に整備する仕事です。
「一等」と「二等」の違いは、簡単に言うと飛行機の重さの違いです。
整備する(確認行為を行う)飛行機の最大離陸重量が5,700kg以下の場合は「二等」、それを超える場合は「一等」の資格が必要となります。
我々が取り扱うシーラス社のSRシリーズは約1,500kg、バイキング社のツイン・オッターは約5,700kgなので、いずれも二等の資格で整備できます。
ちなみに「一等と二等だとどっちが凄いの?」とよく聞かれますが、どっちが凄いということは無いのかなと思います。 整備後の確認行為という意味では、飛行機の大きさは違えど、やることは同じなのです。
そして、これ↓が私の免許になります。取得するのに苦労した割にぺらぺらの紙で、新しい資格を取るまで顔写真は一生変わりません。
免許の裏面には「限定」というものが記載されています。
実は整備士の資格を持っていても、どんな飛行機でも整備できるわけではありません。
種類と等級、一等の場合はさらに型式(B737やB777など)の限定が付いて、記載された種類および等級の飛行機しか整備できないようになっています。
さて、長々と書きましたが、かなり噛み砕いて説明しているため、実際と違うことあるかもしれませんが、それもご愛嬌ということで・・・。
ということで、まだまだ寒い日が続きますので、皆様も体調にお気を付けください。