みなさん、こんにちは! 運航ブログ担当の岡田です。
7月に全4編にわたり特集を組みお伝えしたRedbird社のFTDですが、先日、無事に民間航空操縦士訓練学校に到着し、組立ても終了しました! 今は、もういつでも稼働できる状態です。
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アメリカから船便で博多港に入り、通関後、陸送で鹿児島へ。大きな木箱に収められていました。 |
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組立中の弊社整備士さんと只野校長。本体には、まだディスプレイパネルが付いていません。 |
Redbird社のFTDは、コンパクトかつ安価でありながら本格的なVFR/IFR訓練ができることが最大の利点です。私も、計器の訓練や技倆維持のために今でもFTDを使用する事がありますが、一般的にはFTDであっても1時間当たり数万円かかります。まして、モーション付きのFTDを使うとなると、さらに支出は増えるでしょう。
ただ、自分の経験を通じ気付いたことは、高価なFTDが必ずしも良いFTDだとは限らないということ。いくら精度の高いFTDで練習しても、結局は、そのフライト前の準備がしっかりできていなければ何の収穫も得られないのです。FTDで「初めて学ぶ」のではなく、FTDは自分のやってきた事(イメージトレーニング)を「試す場所」なのだということを忘れないでください。FTDを使う意味をきちんと理解し活用できれば、これ以上に高価で性能の高いFTDを導入する必要はありません。
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完成したFTD。画面は鹿児島空港 R/W 16 からの離陸位置(滑走路上)を映し出しています。 |
Redbird社のFTDなら、安価で有意義な訓練や技倆維持ができると思います。これは、民間航空操縦士訓練学校でしかできないこと! 椅子に座れば、もう実機さながらです!
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こんにちは。運航本部長の山口です。
特集でご紹介したFTDが鹿児島に到着、無事稼働できる状態になりました。岡田さんが解説して下さった通り、このFTDを使って民間航空操縦士訓練学校では安価で効果的な飛行訓練を提供して参ります。
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鹿児島空港 R/W 34 への最終進入(着陸)中の画面が映し出されています。もちろん操縦は私 |
このFTDは、航空局の「模擬飛行装置等認定要領」に基づき、国の審査を受けなければなりません。FTDを用いた訓練を経験(飛行時間)として認めてもらう必要があるからです。各種データの取得や申請書類等の作成に時間がかかるため、認定が得られるのは今年度末頃かなと予想していますが、できるだけ急ぎたいとも思っています。
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とある空港の夜間着陸の様子。FTD室は昼間でも真っ暗にできるので、夜間訓練にも利用できます。 |
というのも、認証が得られた暁には、民間航空操縦士訓練学校の学生訓練だけではなく、ライセンスをお持ちの一般の方にも、このFTDを用いた計器訓練や技倆保持訓練、特定操縦技能証明の審査などを提供したいと考えているからです。
もちろん、将来パイロットを目指したいと思っている方、あるいはCIRRUS社のSRシリーズを購入したいと考えている将来のオーナー様にも、体験フライトを提供いたします。
利用料金など、詳細をご紹介できるのはまだまだ先の話ですが、鹿児島フライトトレーニングセンターでは、多彩な訓練メニューを提供することで、パイロットの方の技倆保持を側面からサポートし、航空の安全に貢献したいと考えています。
これからの鹿児島フライトトレーニングセンターが提供する訓練メニューにご期待下さい。