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飛行再現装置の導入

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飛行再現装置の導入

いつも当ブログにお立ちより下さり、ありがとうございます。運航本部長の山口です。

鹿児島フライトトレーニングセンターにはFTD(Flight Training Device)が導入されています。このお話しは以前、当ブログで紹介しました。FTDの利用は、飛行訓練(特に実機訓練における手順の確認など)に大きな効果を上げていますが、今月、このFTDに強力な新機能が追加されました。飛行再現装置です。

画面右下に再生のためのコントロールパネルがある。右上はビデオ映像。
画面右下に再生のためのコントロールパネルがある。右上はビデオ映像。

飛行再現装置は、FTDでの飛行をコックピット内の映像と共に記録し、再現する装置です。FTDによる飛行に連動して、飛行の映像が記録される(実際に記録されるのは画像ではなく、飛行機の位置や高度、姿勢、速度などのパラメータです)と共に、ビデオカメラでコックピット内の自分の操縦を録画することができます。

飛行再現装置上のコックピットから見た画像。右上は、その時の操縦の様子。
飛行再現装置上のコックピットから見た画像。右上は、その時の操縦の様子。

FTDを用いた訓練は、飛行の手順の確認や、実際の操縦を「リアルタイム」で学ぶものであって、その飛行自体の分析には向いていません。あの時、上手くいかなかったのは何が悪かったのか、例えば飛行速度が速すぎたのか、飛行機の姿勢が悪かったのか… また、自分の操縦を客観的に見ることもできません。

飛行再現装置上でPFDやMFDの状態も再現できる。有視界飛行では外を見て飛ぶことが基本だが、その際の計器の様子も後から確認できる。
飛行再現装置上でPFDやMFDの状態も再現できる。有視界飛行では外を見て飛ぶことが基本だが、その際の計器の様子も後から確認できる。

飛行再現装置では、コックピット内から外を見た時の映像だけではなく、コックピット内の計器を同時に表示することも可能ですし、飛行機自体を後ろから眺めた時の様子(実際の飛行では絶対に見ることができない仮想の映像だが、機体のふらつきなどは解る)も再現できます。特に、飛行速度や機体の姿勢、上昇降下率、バンク角など、自分の操縦を詳しく分析したい時には非常に有効です。

飛行機自体を真後ろから見た仮想の映像。仮想ではあるが、実際の操縦に連動した機体の挙動を見ることができる。
飛行機自体を真後ろから見た仮想の映像。仮想ではあるが、実際の操縦に連動した機体の挙動を見ることができる。

この飛行再現装置は、事業用課程(後期)ではLOFT(Line Oriented Flight Training)訓練でも使われることになります。飛行訓練の再現は、2名運航(ツーマン・オペレーション)時における機長指示(オーダー)と副操縦士の応答(レスポンス)との連動性・的確性の確認や、ノン・ノーマル・オペレーション時のCRMなどをブリーフィングでレビュー(クリティーク)する際には必須の要件です。

鹿児島フライトトレーニングセンターでは、積極的に先進的な機材を導入し、より効果的で効率的な訓練を提供して参ります。


民間航空操縦士訓練学校

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