
先週は、ぱっとしない天気が続いていた鹿児島ですが、今週は好天に恵まれました。
JGAS鹿児島フライトトレーニングセンター 運航本部長の山口です。今日は嬉しいお知らせがあります。
民間航空操縦士訓練学校第二期生が自家用操縦士の実地試験に合格しました!
昨年の10月に入校した第二期生が、当初予定よりも若干遅れたものの、自家用操縦士技能証明の実地試験に臨み、無事、合格しました。取り敢えず、おめでとう。
ん?取り敢えず? …そ、取り敢えず! です。
当校では、訓練生のライセンスの取得は、さほど大きなイベントではありません。もちろん、彼らにとって節目ではあるし、それなりに努力した結果に対する評価ですから、そこは素直に喜んでいい。自家用操縦士と云えども、機長として飛行機を飛ばすことが認められたわけだから、一定の技倆に達していることは確かだし、安全に対する意識もそれなりに育っているのだと思います。
ただやっぱり、自家用操縦士は、所詮、自家用。プロとして航空機を飛ばす、運航するにはほど遠い。だから自家用ごときに合格したからと云って浮かれていてはいけない。本当の「おめでとう」は、まだまだ先にならなければ、私には言えません。
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実地試験での外部点検の様子。気持ちも高ぶります。空は快晴、運も実力のうち |
これから、プロとして飛ぶための切磋琢磨が始まる
むしろ、やっとスタートラインに立てたのだと、私は訓練生たちに話しています。飛ばすだけなら、もう飛ばせる… だからこそ、これからは「どう飛ばす」のか、「プロとして飛ばす」とはどういう意味なのか、多くの先輩たちが乗り越えてきた関門が、今、改めて目の前に立ちはだかっているはずです。
第一期生の先輩との会話も、初心者向けの他愛ない体験談程度の話から、持てる知識を総動員しプロ同士が議論するような、真に実践的な内容にシフトする必要がある。でなければ、これからの進歩はおぼつかない。極論を言えば、今までの訓練なんて遊びみたいなもの。これからが本当の訓練だとも言えるのです。
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入校当初に比べ、ずっと逞しい表情をするようになった訓練生たち。こうして、少しずつプロに近づいていくのでしょう |
合格の喜びに浸るのは今日だけ… 明日からは、次の一歩を踏み出して欲しい。ライセンサーになった今だからこそ解る本当のプロの厳しさに、真正面から向き合って、多くの困難を軽々と乗り越えていって欲しい。
さぁ、次は計器だ。大変だけど、面白いぞ! 訓練を楽しもうぜ♪
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