
みなさん、こんにちは。運航ブログ担当の岡田です。先日、4月12日(日)に民間航空操縦士訓練学校の一次試験が無事終了いたしました。
合格者は既にホームページ上で発表済みであり、二次試験に進まれる方のお手許には受験票・二次試験の詳細・各種申込書が届いているかと思います。
ホームページにも記載があります通り、二次試験では操縦適性検査と面接が行われます。
この操縦適性検査は、将来的な可能性を探るためのものです。受験時の上手下手を評価するわけではありませんから、二次試験に先立って、操縦に関する予備知識や経験は必要ありません。
一次試験と同様、二次試験も力まず、落ち着いて、平常心で挑むこともパイロットにとっては大事なスキルです。
二次試験に挑まれる方は4月30日(木)にお会いしましょう!スタッフ一同、皆様にお目にかかれる日を心よりお待ち申し上げております。
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引き続きJGAS鹿児島フライトトレーニングセンター運航本部長の山口です。
つい先週のブログでも民間航空操縦士訓練学校の一次試験で感じたことについてお話させていただきました。受験生にも本気になって欲しいというお話です。
私の個人的な感触ですが、どうも社会人という存在は、かつての「受験」といった関門に対する真摯な気持ちを忘れてしまっているようで、なんで今更…という気持ちがどこかにあるのではないか、と危惧しています。
当校を卒業し、航空会社に就職したプロパイロットの卵たちは、まずは副操縦士昇格訓練と実地試験に臨むことになります。その後は毎年の定期審査があり、経験を積んだら、いずれは機長昇格訓練と試験、機種移行を命じられれば機種移行(型式限定)訓練と試験、英語能力証明も定期的に再取得する必要がありますし、受験とは異なりますが航空身体検査証明も維持し続けなければなりません。
プロのパイロットになるということは、それこそ定年退職するまでの何十年もの間、毎年のように試験、試験、試験、試験…プロとして飛び続けるということと試験を乗り越え続けるということは同義なのです。
一般的なサラリーマンも同じだ、そう思われるかもしれません。社内での昇格に試験を課する企業も増えています。管理職になるにはTOEIC何点以上、などと決まっている会社もあるでしょう。ただし、これらの企業で働く会社員とプロパイロットとの間には、決定的な違いがあります。
プロパイロットは試験に落ちれば飛べなくなる - つまり仕事ができなくなる - ということです。
民間航空操縦士訓練学校にご応募下さった社会人の方で、子供の頃からの夢だったのでチャレンジしたい、そう仰ってらっしゃる方がおられました。素晴らしいと思います。現在の安定した職を捨てて挑戦する意気込みは買います。買いますが、覚悟があるのか、どうなのか。ライセンスさえ取れればなんとかなる、そう思ってらっしゃらないか。現実のプロパイロットは、子供の頃の夢に見た甘い憧れの存在などではなく、本当に厳しい自己との戦いに勝ち続けなければならないのです。
先週に引き続き厳しいコメントかもしれません。でも、当校で訓練を受けようと思ったら、この程度の覚悟はしておいて欲しい。民間航空操縦士訓練学校は子供の頃の甘い夢を実現してくれるフライトスクールではありません。プロパイロットという厳しい世界への橋渡しをするのが、私たち教官の役目なのだと、そう思っています。