弊社が日本総代理店を務めるイタリアの航空機メーカー・テクナム社が開発中のP2012”トラベラー”が初飛行を果たしました!
P2012トラベラーは、最大11席の小型飛行機です。375馬力のピストンエンジン「Lycoming TEO-540-C1A」を2基搭載した高翼機で、旅客/貨物輸送のほか、航空測量などの用途での需要も見越しています。性能等については、先日のブログで詳しくご紹介しています。
4月に試験用1号機が完成したP2012トラベラーは、テストパイロットを務めるロレンツォ・デ・ステファノ氏の操縦で、テクナム社の社員たちが見守る中、完璧なマニューバを披露しました。
「スムーズに離陸した後、機体、エンジン、操縦装置の基本的な動作を確認するために、事前に計画された安全高度まで上昇しました。そこでP2012は、非常に高い精度で我々の期待に応える結果を出してくれました。また、着陸の際には非常に短い距離で停止できました。私はこのP2012開発計画に本当に興奮しています」と、ロレンツォ・デ・ステファノ氏は述べています。
P2012の最初の設計案が作成されたのは1948年にまで遡ります。テクナム社の創業者ルイージ・パスカーレ氏と設計チームは、その機体が長い年月を経てついに初飛行を遂げたことに、特段の喜びを表していたそうです。
こちらが初飛行の動画です。
ちなみに、テクナム社が試験飛行を行うのはグラス・ランウェイ(表面が芝の滑走路)で、離着陸距離などの数値もその環境を基に算出されています。そのため、アスファルトで舗装された滑走路で離着陸する際には、飛行規程に従って数値を計算しなおす必要があります。
P2012トラベラーの開発にあたっては、アメリカ東海岸のリージョナル路線や、グアム・カリブ海などの島間路線を運航するケープエアーが協力しています。多数の小型機を運航する同社が協力することにより、運航者のニーズに合った旅客輸送機の開発が期待されます。
しかし、テクナム社の航空機は、様々な用途に合わせて改造できることで定評があります。
P2012トラベラーも旅客輸送の枠にとらわれず多種多様な使用事業機としての活躍が見越されています。テクナム社は多用途への改造に非常に熱心なメーカーですので、P2012が世に出るころには、主要な使用事業機への改造についても、ある程度の見通しが立っていることが期待できます。
今後もP2012トラベラーの最新情報をお伝えして参りますので、ご期待ください!
※開発中のため、性能・装備等は変更になる場合があります。最新のデータにつきましてはお問い合わせください。