ミネソタ州警察は、「シーラス・パーセプション」(Cirrus Perception)という、シーラスSRシリーズを改造したスペシャルミッション機を運航しています。
詳しくは以前のブログでご紹介していますが、シーラス・パーセプションは、シーラスSR22 / SR22Tの左主翼後方にセンサーカメラを取り付けたもので、パトロールや、捜索救難、災害時の援助活動などで活躍することを目的に開発されました。
シーラス・エアクラフト社が本社を構えるミネソタ州の州警察は、老朽化したビーチクラフト・クイーンエアの後継機として、シーラス・パーセプションを導入しました。
今年6月の出来事になりますが、そのシーラス・パーセプションが、捜索救難で活躍した事例をご紹介します!
ミネソタ州とカナダとの国境沿いにある五大湖周辺のエリアには、「バウンダリー・ウォーターズ・カヌー・エリア・ウィルダネス」という、4,400km2にもわたる広大な自然保護公園があります。「カヌー・エリア」の名前の通り、湖や小川の間を縫うように延びる約 2,000kmのカヌートレイルが見どころです。
ところがその自然公園で、一組の男女が4日間行方不明になっているとの通報が入りました。
これを受けて出動したミネソタ州警察は、シーラス・パーセプションのセンサーカメラで遭難者を発見。その位置をレスキュー隊員が乗り込んだヘリコプターに伝え、無事、救助に至りました。
シーラス・パーセプションのセンサーカメラが撮影した映像が公開されています。
シーラス・パーセプション最大のメリットは、コストパフォーマンスの良さです。
これまで、このようなセンサーカメラを搭載してのスペシャルミッションは、高価な双発機やヘリコプターでしか実現不可能でした。シーラスSRシリーズをベースにすることで、導入費用や機体整備などのコストを大幅に抑えられます。
シーラス・パーセプションは、緊急用パラシュートシステムを始めとする、通常のSR22 / SR22Tと同じ機能を搭載することができ、巡航速度や有効搭載量などのパフォーマンスもほとんど変わらず良好です。
ミネソタ州警察は、シーラス・パーセプションをパトロール/捜索救難機として導入しましたが、航空測量やテレビ撮影など、他の用途でも活躍できる可能性を秘めているとのことです。
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