
新年早々、運輸業界では痛ましい事故が起こりました。お亡くなりになられた方、ご遺族ご友人の方々に、心より哀悼の意を表します。運航本部長の山口です。
運航の安全は何物にも代え難い、そして何よりも優先する事項です。もちろん、声高に安全、安全と叫んだところで、安全の確保などできません。具体的な施策が必要です。
弊社では、安全教育にも力を入れています。去る1月8日、全社を挙げて航空保安を含む安全教育を実施しました。
![]() |
教育資料のひとつ。規程類の概要を紹介するプレゼン資料の表紙。 |
上図は、弊社が定めている規程類の概要を紹介したプレゼンテーション資料です。社員全員が、どのような安全関連規程が定められているのか、その内容について理解しておく必要があります。
![]() |
まず安全関連規程類の種類について理解させる。 |
上図の通り、弊社では4つの安全関連規程を定めていますが、この中で中核をなす規程が安全管理規程。安全憲章を含む安全への意識向上が謳われると共に、具体的な緊急事態への対応方法なども規定されています。
![]() |
弊社の安全憲章。安全文化が最高の価値観であると謳っている。 |
安全の確保は、これらの規程を遵守するだけでは足りません。航空法をはじめとする各種法令、運航に関する運航基準、整備基準およびこれらの附属書、その他の社内規程… 多くの規程類を遵守することによって担保されます。
![]() |
各種規程類の一例。これらの他にも多くの規程類が定められている。 |
遵守するには、それらの中身を正しく理解しておかねばなりません。教育が必要な理由です。
安全は理念や概念ではありません。現実にそこに在る、具体的な運航に付随した条件です。他のどんな条件(運航費用、速度や快適性など)よりも優先する最高レベルの条件です。この条件が満たさなければ、他のあらゆる条件は意味を持ちません。
その考え方は安全を阻害しないか、安全を疎かにする条件を優先していないか… 社員は常に、このことを考え続けねばなりません。
よく、安全にはお金がかかると言います。その通り。安全とは、一定のお金をかけて、時間をかけて、そうやって維持されるもの。安全を維持するために必要なお金は支出しなければならない。それをしない(できない)のだったら、運航なんてやるべきではない。
弊社の安全に対する覚悟です。
安全に、これで十分などといった限界はありません。弊社はこれからも、より高いレベルの安全を訴求し続けて参ります。